2012年 03月 11日
3月11日、いまを生きるあなたによせて |
ムスコが退院して
「かもめのいえ」に帰ってきてから
友だちの「死」を告げなくてはなりませんでした
入院している間にも、
また、故郷に戻ってからも
たくさんの友だちを亡くしました
健康になってゆく身体とはうらはらに
「なぜ自分だけ生き残ったのか」という思いに苦しむようになりました
友だちの訃報が届く度、
「俺もあの時 死んでいればよかった」と言うのです
.....「生きること」への後ろめたさ.....
愛する者、大切なものを 突然、根こそぎ奪われた
東日本大震災の被災者の方々も同じ苦しみを抱えていると聞きました
なぜ、いまだ生きているのでしょうか.....
ワタシは「無駄な命はひとつとしてない」と、信じています
(ある牧師曰く、「無駄な命を創るほど、神さんはヒマやない」のだそうです)
どんな命も 大いなる使命を果たしていると思うのです
そして私たちは、その命の上に生かされている
逝ってしまったムスコの友だち、ひとりひとりの症例は全て次の医療に活かされて、
次の子どもの命を繋ぐ術となるでしょう
そのようにして医療は発展してきたのではないでしょうか
ムスコは 奇跡的に命をとりとめました
そのムスコが「生き続ける」ことで、
次の子どもがムスコと同じ治療を受け、そのまた次の子どもも命を繋ぎ...
いつか「奇跡」は「奇跡」ではなくなるのです
ムスコもまた、たくさんの失われた命の上に生かされているのです
今のムスコの使命は「生きる」ことなんです
ですから
ワタシは「かもめのいえ」で出逢った全ての「命」を忘れません
「共に生きていく」
そう思うのです
「生かされている」私たちは、まだ果たすべき使命を負っているんです
共に生きましょう
悲しみも苦しみも共に背負って、
一緒に苦しんで、一緒に泣いて、最後に一緒に笑えばいい
愛する者、大切な人が、
いつもあなたと共にありますように...
by naunyan
| 2012-03-11 14:38
| みちしるべ
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